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えーと、いわゆる、なんていうか、O3(オースリー)な日々。

原田知世さん(=O3《オースリー》)にまつわる事どもを、 ミーハーなファンが書き散らかしています。

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原田左斗志句集より(1)

知世さんのお父上、原田左斗志(俳号)さんは、多くの句を遺していかれました。
その中から、心動かされた句を、素人なりにちょっと紹介してみたいと思います。




seishinbo.gif
原田左斗志「葡萄群その後」より

【寝墓(ねはか/ねばか)】:手近な辞書ではわからなかったのですが、
  これは平たい板状の石を寝せた墓のことをいうようです。
  桶状の棺桶ではなく、人を寝かせたかたちの棺桶を使った土葬の墓という解釈もあるようで、
  となると、主にキリスト教式の墓ということになります。
  作句の舞台がおそらくは長崎であり、「聖」が付くことを考えると、
  やはりキリスト教徒──外人か、キリシタンの墓だと思われます。
  左斗志さんの句に頻出する言葉のひとつです。
【尺蠖(しゃくとり/しゃくかつ/しゃっかつ)】:尺取り虫。



No-11-C1-Stone.jpg 
「寝墓」は、「ねはか」あるいは「ねばか」と読むらしいです。
が、これは、あくまで個人的な感覚ですが、「聖寝墓(せいねはか)」というよりは、
「聖寝墓(せいしんぼ)」とした方が、語の調子としては、しっくり来るように思います。


長崎には、寝墓が並ぶオランダ人墓地があり、
また、かまぼこ型の寝墓に板碑が立てられた唐人(中国人)墓地もあります。

他の句では、「外人墓地」と題されたものや、ロシア人墓地とわかるものにも
「寝墓」というモチーフが詠まれていて、多くは外人墓地の墓かもしれません。

しかし、もしかしたら日本人キリシタンの墓という可能性も考えられると思います。
弾圧以前のキリシタンの墓には、十字架などの特徴があり、寝墓があります。
弾圧以降、隠れキリシタンの墓は、追求を逃れるために、通常の仏教の墓と変わりありません。
それでも取り締まりが厳しくなると墓が破壊されることもあり、日付けも名前も彫られていない
自然石が使われたといい、この時代には寝墓はなかったかもしれません。
十字架や寝墓などが墓に明示されるようになったのは、信仰が許されるようになった明治以降、
主に大正時代に作られた墓からだそうです。

「聖」を附していることの解釈によっては、
聖人、あるいは聖職者の墓という想像もできるかもしれません。

作者が、どの時代の、どういった「寝墓」の墓石の前に立っていたのかはわかりませんが、
異国の地で客死したり、信仰や生命を奪われたりという、どこかしら悲劇的な、
何か歴史の重みを感じさせるような石であるように思われます。

風雨に洗われ、もしかしたら苔におおわれているかもしれない、歳月を感じさせるその石面で、
今、小さな生命が、一歩一歩、歩みを進めている。
尺取り虫だから、その歩みはけっして速くはないでしょう。
ユーモラスでもあります。
けれど、全身を使っての一生懸命なその歩みを、じっと見守り、時間を共有している作者がいます。

作者の目の前に在るその墓石は、
尺取り虫の通り道として、彼を載せてからだの一部を提供してあげているだけでなく、
小さな彼に「刻(とき)」──時間を与えているというのです。
その発想に、はっとします。

悠久の年月をくぐりぬけてきた墓石が背負ってきた時間の深み。重み。大きさ。
そんな歴史と対比される、ちっぽけな「一寸の虫」。
それはあまりにはかなく、たとえ「五分の魂」があったとしても、
夕方には、鳥に食べられたり、誰かに踏みつぶされるかもしれません。
けれど墓石は、そんな彼に時間を与えている。
小さな生命を慈しむように、その歩みを静かに見守っている。
歴史と、小さな生命が今、出逢っている。
そしてその時間に今、作者が出逢っている。

聖寝墓の歴史からみれば、ほんのわずかな時間かもしれませんが、
そのひとときの、厳かとも言えるような静謐さが、句から伝わってくるように思います。









kusyuu-next.gif

 













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  1. 2018/01/04(木) 07:00:00|
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