えーと、いわゆる、なんていうか、O3(オースリー)な日々。

原田知世さん(=O3《オースリー》)にまつわる事どもを、 ミーハーなファンが書き散らかしています。

原田左斗志句集より(5)

知世さんが歌った「彼と彼女のソネット」。
フランスの曲「T'EN VA PAS」に、大貫妙子さんが附したこの日本語歌詞では、
恋人たちが歌われています。
二人はひかれ合い、いくつもの「時の迷路」を解き明かして、幾夜も越えてきた。
けれど、いつのまにか愛の想いはほどけていき、近くにいても遠くへ行ってしまうように感じる。
そんな二人をもしもたとえるならば、
「朝の霧のなかで 道をなくした旅人のよう」だというのです。

霧も濃くなると、道がわからなくなる。
どっちへ行けばいいのか、方向もわからなくなる。
霧が晴れるまで、その場でじっと待てばいいのですが、
どこかへ早くたどり着きたいと、あせって歩みを速めたり、
パニクるあまり、どこへ向かっているのかもわからないまま、闇雲に突き進んでしまう。
でなければ、オロオロとなす術(すべ)もなく、その場に立ちすくむばかりになってしまう。
霧の中で、おれは旅人のように道を失います。

ところが、原田左斗志さんは、句の中でこう語ります。






kiriwakuto.gif 
原田左斗志「葡萄群その後」より




霧という危機に陥ったとき、緊張がたかまります。
霧の濃さ──視界のレベルはどれほどか。
進んでだいじょうぶなのか。危険はないか。
方向は、これでいいのか。
同行者がいるとすれば、みんなの安全は確保できているか。
そうした、今自分が置かれている状況、周りの状況を、鷹の眼で把握し、
どう対処すればいいかを冷静に判断する。
もしも車を運転中であれば、
いったん路肩に駐車するなどという判断も必要になったりするでしょう。

霧が湧いてくると、そんな鷹の心がわいてくるというんですね。

雲2 

その昔、人間がお猿だった頃。
狼やヒョウなどのけものに襲われたとき、身体に緊張の反応があらわれます。

■心臓が早鐘のようにドキドキと高鳴る。
──これは、心臓の働きを高めて血液をからだ中の筋肉に送り、
闘争か逃走か、どちらであっても、その運動をするための能力を高めるため。
■呼吸が、ハアハアと速くなる。
──これは、酸素を多く取り込み、闘争か逃走かの運動に備えるため。
■からだがブルブルふるえる。
──これは、筋肉をふるわせることで体温を上げ、いわばエンジンを温め、
咄嗟の運動のための準備をするため。
■手のひらに汗をかく。
──これは、木を伝い、枝をつかんで逃げるときにも、すべって落ちたりしないよう、
手のひらを適度に湿らせるため。
■瞳孔が開く。
──これは、どう逃げればいいか、どう戦えばいいかを判断し、見極められるよう、
周りの状況をはっきりと見るため。
……という説があります。

緊張すると交感神経が働いて、こうした生理的な反応をするのは、
危機に陥ったお猿が生き残るための戦略であったというのです。
ご先祖さまのそんな名残りが、おれたち人間の中にも生きている。

霧で視界が奪われるなどという危機に直面すると、
おれたちの身体は緊張して、いわば戦闘態勢となるわけです。
不安に圧しつぶされて、硬直してはならないのでしょう。
この緊張を活かして、鷹の心にならなければ。

逆に言うと、霧に囲まれるといった緊張状態は、
鷹の心を獲得するチャンスとも言えるかもしれません。
何かを成し遂げるために、緊張を利用する。霧を利用する。

この「心は鷹になる」という一節に、
作者・原田左斗志さんの前向きさ、その面差しの輪郭が見えるような気もします。

雲2 

そしてもしかしたら、霧の中で迷い、道を見失うことで、
今まで気づいていなかった、ほんとうに自分が行くべき方角を
改めて考え、見定めることが出来たりすることもあるのかもしれません。

「朝の霧のなかで 道をなくした旅人のよう」だった「彼と彼女の…」の恋人たちは、
きっとお互いの存在の大切さに気づいたのでしょう。
その最後で、呼びかけるように、自分に言い聞かせるように、こう歌います。

「愛をあきらめないで」
































  1. 2018/01/24(水) 08:00:00|
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